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能代市「バスケの街づくり」


 全国優勝58回を誇る能代工業高等学校男子バスケットボール部が存在し、「バスケのまち」として知られる秋田県能代市「バスケの街づくり」において、自治体が政策的に行うスポーツをテーマとしたまちづくりの実践計画の策定手法の開発と推進のための仕組みづくりを行っている。

計画の策定手法の開発(2011年)

 自治体の総合計画策定の手法を取り入れ、「コミュニティ・ベンチマーク」という地域の課題を踏まえて、地域で達成したい成果(アウトカム)を評価指標(ベンチマーク)として設定し、その実現を関係主体が協働で取り組んでいくというアプローチを援用した。

 2011年7月から11月にかけて、市民30名、協働パートナーとして行政関係者7名および事務局5名、アドバイザー3名からなる「能代市バスケの街づくり推進会議」を設置し、計5回(1回2時間程度)のワークショップを実施して計画を策定した。その際、スポーツのまちの成立条件として、経済的効果、社会的効果、競技的効果の3つを設定し、それぞれの効果を「価値の向上」に置き換えることで計画策定の論点とした。① 地域活力の視点:経済的価値の向上→バスケを使っていかに稼げるようなまちにするか ② 市民文化の視点:社会的価値の向上→まちの魅力向上やまちづくりの取り組みの担い手の増加を中心に、バスケを使っていかにまちづくりを盛り上げるか ③ 競技力の向上:競技的価値の向上→他競技への波及も含めて、強い・愛されるチーム競技力の向上、育成と強化を目的としつつ、まちづくりを通じて、いかにバスケを盛り上げるか これらの視点に基づき、3分科会を設置し、それぞれの構成員を中心にテーマについて検討を行った。

 計画は、まちづくりのビジョン(目指すべき街の姿)、ゴール(そのために達成すべき目標)、取組(目標を達成するための活動)の3層からなるよう全体を構造化した。3層の中でも、ビジョンの実現に向けた段階的なゴールの設定や、ゴールの構成要素の抽出などを行うことで、実行計画の性質を強く意識した構造化を行った。

資料はこちら(学会発表資料)

計画推進の仕組みづくりと点検・評価のための指標開発(2012年~)

 前年度に策定したバスケの街づくり計画を推進していくために、20~40代の市民12名、協働パートナーとして行政関係者2名および事務局3名、アドバイザー4名からなる「能代市バスケの街づくり推進委員会」を設置し、2012年度は計6回(1回2時間程度)の会議やワークショップなどを通じて、活動の進捗情報の共有や取り組みの方向性の確認などを行った。また計画推進に特化した形で、「バスケの街づくり市民チャレンジ事業」制度を新設し、計画推進のための活動を支援するスタートアップの位置づけで、2012年度は5件の応募があり審査会での審議を経て5件が採択された。その他、推進委員会を起点に、様々な活動が実施されている。現在、計画で設定したゴールに紐づくアウトカム指標を設定し、活動を定量化しながら評価するための仕組みづくりを行っている。

リンク:能代市のバスケの街づくり、バスケミュージアム

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