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bjリーグの事例研究(2011年)


 1990年代以降、特定の地域をホームタウンと定め活動するプロスポーツチームが多く誕生した。日本のバスケットボール界においても同様の動きが見られ、2005年bjリーグが誕生し、2011年シーズンには19チームに拡大するまでに至った。しかし、黒字化を果たしているのは数チームのみとされ、リーグ拡大の一方で厳しい経営状況にあるチームは多い。地域に経済的・社会的リターンをもたらすツールとして期待されるbjリーグではあるが、現在は地域とのWin-Win関係の構築を模索する過程にある。

 本研究の目的は、bjリーグを事例にとりあげることで、必ずしも大都市をホームタウンとせずとも、地方都市においてもプロスポーツチームの運営が可能であることを明らかにすることであり、その低予算運営がビジネスモデルにどのような影響を与え、その結果どのようにスポンサー獲得戦略、ブースター獲得戦略が行われているのかを検証するものである。

 まず、企業のスポーツチームとして生まれたトップスポーツチームがプロ化やホームタウン制といった要素を持つようになった過程を整理し、現在のbjリーグの置かれた位置、さらにビジネスモデルの特徴を分析した。その結果、ステークホルダーとの関係性や年間運営予算などに着目することで、プロ野球やJリーグでも見られなかった新しいビジネスモデルが実現されているのではないかとのリサーチクェスチョンを設定した。次に、bjリーグ全チームに対してビジネスモデルを分析するためのアンケート調査を実施した。これにより、現状は多くのチームがスポンサー収入を最たる収入源としているが、将来的にはスポンサー収入とともにチケット収入を最たる収入源としたいと考えていることが判明した。そこで、論文の後半ではスポンサー収入、チケット収入にそれぞれに実績をあげているチームの活動を検証することで、成功要因がその地域固有のものでなく全国にスケールアウト可能なものであり、経営状況の厳しさが度々報道されるbjリーグが、実は低予算運営の中で持続可能性のある様々な仕組みを施していることを検証した。

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