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学校体育施設の有効的活用:NPO法人格を持つ総合型地域スポーツクラブの事例研究-(2010年~2012年)


 地域スポーツ振興に向けて、学校体育施設を活用するために管理運営の一部を民間に委託する施策を促進し、有効的活用を実現するための課題と方策を示すことを目的とする。概念枠組みとして、「共有地のジレンマ」と呼ばれるゲーム論の考え方と、ダグラス・ノースによる新制度論の理論枠組みを援用する。

 国内のNPO法人格を持つ全ての総合型地域スポーツクラブに対するアンケート調査と、いくつかの特徴のあるクラブへのインタビュー調査の結果を分析する。分析にあたって、クラブを、「公共スポーツ施設の指定管理者であるか」と、「学校体育施設開放事業の管理を行っているか」の2つの基準で4つのグループに分けた。

 本論文から得られた知見をまとめる以下のとおりである。第1に、行政がNPOクラブなどの民間組織に対してフォーマルルールの執行権限の一部を付与したり、施設管理に関する役割を付与するなどの制度的な方策をとることが重要であること、第2に、NPOクラブが、執行権限の有無に関わらず、利用者の自発的な協力による自律的なルール執行を促進することが重要であること、そして、第3に、行政が第1のことを実現するべく積極的な方策を採用し、それに呼応してNPOクラブがフォーマルとインフォーマルルールが相乗効果を起こすべく適切に施設運用をすることで、行政の取り組みとNPOクラブの取り組みの好循環が生まれ、2つの「共有地のジレンマ状態」が解決され、学校体育施設開放事業の有効的活用を実現できうることを示した。

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